読み物/Fallout3のネタを2倍楽しむ為の雑学 のバックアップソース(No.3)

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*Fallout 3のネタを2倍楽しむ為の特集 [#d30d31bc]
 Falout 3は数多くのブラックジョークや何らかのネタへのリスペクトな物が存在します。いや、寧ろそういうのばかりです。それらの情報を知る事でFallout 3に散りばめられたネタを楽しめるようになると思います。そのようなネタを集積するのがこのページの狙いです。
 尚、Fallout世界の解説そのものに関してはここでは扱いません。

&color(red){結果的にネタバレを多く含む事になります。閲覧の際はご注意下さい。};

**目次 [#o9df8054]
#contents

*世界設定関連 [#d5a1203c]
**Nuka-Cola Quantum [#y854411a]
-Nuka-Cola Quantumで使われていると思われる放射性同位体のストロンチウム90の放出する放射線はベータ線([[WikiPedia.ja:ベータ粒子]])なのでガンマ線([[WikiPedia.ja:ガンマ線]])等と比べて透過力は低い(だからといって安全というわけではないのに注意)。しかし、骨に取り込まれ、排出されにくい((カルシウムと同族で性質が似ている))ので体に摂取した場合はきわめて危険([[WikiPedia.ja:ストロンチウム]])。この物質はチェルノブイリ原発事故で悪名を高めた。つまり、これもブラックジョークの一つであろう。
尚、ストロンチウム90の半減期は28.8年なので、戦争後200年という想定のこの時代の場合、Nuka-Cola Quantumに含まれるストロンチウム含有量は製造時の約0.8% ((算出式 0.5^(200/28.8) ))。製造時の含有量にもよるが、ほぼ無害になっていると思われる
 ストロンチウム90 -(β崩壊 半減期28.8年)-> イットリウム90 -(β崩壊 半減期2.67日)-> ジルコニウム90(安定)
なお、Nuka-Colaの材料であるアスパルテームは発癌性が指摘されているし、安息香酸カリウムはビタミンCと紫外線を加えると発癌性のあるベンゼンを生成する。しかし、ともに現在も一般に使用されている甘味料と防腐剤である。
-[[読み物/(和訳)Nuka-Colaの歴史]]

**戦争前の車 [#le9a7235]
-戦争前の車(ゲーム内では残骸として放置されている)は核で動いていました。勿論ブラックジョークの一つですが、実際の現実世界でも似たものが考えられていたというから恐ろしい([[WikiPedia.ja:フォード・ニュークレオン]]((これはコンセプトカーなので実際に製作が考えられたかどうかは疑わしい点もある))、[[Google:TV-1 戦車]]、[[WikiPedia.ja:原子力飛行機]])
-故に、車にある程度ダメージを与えると盛大に爆発します。この爆発を使って敵を吹き飛ばすのも有り。ただし、物によっては放射能も撒き散らされるせいか、周囲はしばらく汚染されます(おそらく、MAP移動するまで)
-ちなみに稼動中の原子炉ならまだしも、停止した原子炉や稼動状態若しくは停止状態の核融合炉は射撃しても爆発はしないだろうというのは野暮な科学的なツッコミ


**rad (放射線を食らった値の事) [#d9f2735f]
-ゲーム中の食らった放射線ダメージの量を示す単位ですが、実は少し前まで"rad"という単位は存在しました。この単位は『吸収線量』を意味し、実際生体が吸収した放射線の量を示します(つまりゲームでの使われ方とはある程度似ている)。しかし、現在は"Gy"(グレイ)という単位になっています。なぜFallout 3が未来なのに過去の単位を使っているのか?おそらく、1950年代から見た未来という意味で当時の放射線に関する単位を利用したのでしょう
-ちなみに、実際に使われる放射線の単位は次の通り。知っておくとある程度有用かも ([[WikiPedia.ja:放射線]])
--Gy (旧単位 rad):吸収線量。生体が吸収した放射線の量。放射線の強さの単位である
--Sv (シーベルト。旧単位はrem):実際の影響度。放射線といってもα線やらβ線やら、同じ量を食らっても生体に与える影響は線種によって異なる。それを簡単に比較できるようにしたもの(Gyに線種による係数を掛ける)。
--レントゲン:今は使われない。照射線量。当てた放射線の量を示す。現在該当する単位無し。
--Bq (ベクレル 旧単位 キュリー):放射能の量の単位。一秒に何個原子が放射性崩壊((放射線を発する現象。α崩壊・β崩壊・γ崩壊))を起こすかを示す。放射線の強さには直結しない。

**放射線・放射能・放射性物質? [#i8cdd29f]
-一般によく混同されて使われる((報道ですら!駄目だね、日本の報道は))のでちょっとまとめ
--放射線:高エネルギーの電磁波若しくは粒子線。α線(ヘリウム粒子)・β線(電子)・γ線&X線(電磁波)等々
--放射能:放射線を発する能力の事。広義では『放射性物質』の意味でも使われるが、よく『放射線』の意味で誤用される。核施設事故で『放射能漏れ』が正しい意味か、間違った意味かどちらで使われているかで意味は全く変わってくる((正しい意味で使われた場合の方が危険度が極めて高い))
--放射性物質:放射線を発する物質

**この時代の核兵器は核分裂?核融合? [#o4673cb2]
-科学的考証のみに立脚する場合、この時代に稼動する核エネルギーは核分裂によるものであると推測される。何故かというと、単純に核融合は極めて技術力が必要な事も有るが、それ以前に核融合に必要な物質の問題も有る
-核融合のパターンは幾つかあり、以下の物が(現在の技術での)候補である(D:重水素、T:三重水素(トリチウム) )
--D-D反応
 D + D -> T + 陽子
 D + D -> ヘリウム3 + 中性子
---太陽等の恒星で行われている反応。反応を起こすのが困難。Dは生成&入手が比較的容易
--D-T反応
 D + T -> ヘリウム + 中性子 + エネルギー
---D-D反応より10倍ほど反応を起こしやすい。水爆はこの反応を使用。Tが自然界にほとんど存在せず、生成も面倒な上に、半減期が12.32年であるので外的な技術維持が必須((水爆の一種、中性子爆弾はTを必要とする為維持が困難で、結局米軍では全て廃棄された))
--D-ヘリウム3反応
 D + ヘリウム3 -> ヘリウム + 陽子
---D-T程ではないが反応を起こしやすい(D-Dの5-6倍)。ヘリウム3がT同様に自然界にほとんど存在せず、生成も面倒
---SFものではこの反応による核融合炉が用いられる例があり、ヘリウム3を入手するためにそれらが豊富な月や木星に基地や宇宙船を飛ばす場面が見られる((有名なところではガンダム))
-Fallout 3世界での核融合がどの反応を用いたものかは不明だが、上述の困難性から考えて核融合である事は低い様に思われる
-又、水素やヘリウムは原子が小さい為、容易に容器壁を通過し拡散し、あるいは容器壁を脆弱化させる((燃料電池等の課題でもある))。その点でも維持は結構面倒なものである。
-水爆の場合、起爆に使う核分裂反応を用いて爆弾内にあるリチウムをTに変換できるという経路もあるとされ、この場合はTは不要となる
 リチウム6 + 中性子 → ヘリウム4 + T
 リチウム7 + 中性子 → ヘリウム4 + T + 中性子
-以上色々書いたが、SFでもある為、科学的考証は野暮な突っ込みでもあるという事で〆る
*クエスト関連 [#faf8da3f]
**[[Those!>クエスト/サブ/Those!]] [#ob5d4ae9]
-このクエストの元ネタは[[WikiPedia.ja:放射能X]](原題:Them!)という映画(1953)に由来する模様。核兵器で巨大化した蟻とか、触角を狙え!(狙っている間に他撃った方が早いじゃん、とか)とか、都市の地下に根城が有るとか(映画では下水、こっちは地下鉄の違いは有るが)、映画ではあり退治に火炎放射が使われたが、このクエストは逆に蟻が火を吹いている、とか。
 

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